「計算問題は解けるのに、文章問題になると急に手が止まってしまう…」
「問題文が長くて、何を言っているのか分からない…」
こんにちは! プロ家庭教師の山田智也です。
これまで300人以上の生徒さんを指導してきましたが、数学の文章問題に悩んでいる君のような生徒さんは本当にたくさんいました。
でも、安心してほしい。
文章問題が解けないのは、決して君の数学のセンスがないからではありません。
実は、数学の文章問題って、計算力だけじゃなく「国語の力」、つまり問題文を正しく読み解いて、情報を整理する力がすごく大切なんです。
この記事では、僕がたくさんの生徒たちの成績をV字回復させてきた経験から見つけた、誰でも文章問題がスラスラ解けるようになる「魔法の3ステップ」を特別に教えちゃいます。
このステップを実践すれば、今まで「苦手だ…」と思っていた文章問題が、君にとっての「得意分野」に変わるはず。
「わかった!」という最高の成功体験を、一緒に積み重ねていきましょう!
なぜ数学の文章問題が解けないの? よくある3つの原因
魔法のステップに進む前に、まずは「なぜ自分が文章問題でつまずいてしまうのか」その原因を知ることから始めましょう。
敵を知れば、対策も立てやすくなりますからね。
原因1:問題文の意味を正しく読み取れていない
一番多い原因がこれです。
文章問題は、国語の読解問題と同じように、文章で書かれたストーリーの中から、計算に必要な情報を見つけ出す必要があります。
例えば、「A君はB君より3歳年上です」という文章を、「A = B – 3」のような式に変換してしまったり、問題文の重要な条件を読み飛ばしてしまったり…。
問題文をなんとなく読んで、目についた数字を適当に足したり引いたりしては、正しい答えにはたどり着けません。
原因2:何を使って式を立てればいいか分からない
問題文の意味はなんとなく分かった。
でも、「で、結局どうやって式にすればいいの?」と固まってしまうケースです。
特に、方程式で「何をxとおけばいいか分からない」というのは、多くの人が通る道です。
文章で書かれた状況を、数式という「数学の言葉」に翻訳する作業がうまくいかないと、計算に進むことすらできません。
この「翻訳」のコツを知らないと、文章問題はとても難しく感じてしまいます。
原因3:計算力や公式の知識が不足している
問題文を読み解き、正しい式を立てることができても、最後の計算でミスをしてしまっては元も子もありません。
また、「速さ・時間・道のり」や「割合」の問題など、特定の公式を知らないと解けない問題もあります。
文章問題を解くためには、
- 読解力(国語の力)
- 立式力(翻訳する力)
- 計算力(数学の基礎体力)
この3つの力がバランスよく備わっていることが大切なんです。
これから紹介する「魔法の3ステップ」は、この3つの力を総合的に鍛えるためのものなので、じっくり読んで実践してみてくださいね。
魔法の3ステップで文章問題を攻略しよう!
お待たせしました!
ここからが本題の、文章問題を攻略するための「魔法の3ステップ」です。
どんなに複雑に見える問題でも、このステップ通りに進めれば、必ず解き方の道筋が見えてきます。
【ステップ1】情報を「見える化」する技術
文章問題が苦手な人の答案用紙は、問題用紙が真っ白なことが多いです。
頭の中だけで考えようとして、情報がごちゃごちゃになってしまうんですね。
最初のステップは、問題文に書かれている情報を「見える化」して、頭の中をスッキリ整理することです。
大事な部分に線を引く、丸で囲む
まずは、問題文を読みながら「これは大事そうだぞ」と思う部分にどんどん印をつけていきましょう。
- 数字: 「1個80円」「15個」「1710円」など
- 求めたいもの: 「プリンとケーキをそれぞれ何個ずつ買いましたか」など
- 条件を示す言葉: 「合わせて」「〜より多い」「〜の半分」など
こうすることで、長い文章の中から計算に必要な情報だけが浮かび上がってきて、問題の構造が掴みやすくなります。
ごちゃごちゃした部屋を片付けるように、まずは情報を整理整頓するイメージです。
登場人物や数字の関係性を「図」や「表」にまとめる
次に、線や丸をつけた情報を、簡単な図や表にまとめてみましょう。
これは文章問題を解く上で、非常に強力な武器になります。
<図や表の例>
| 種類 | 値段(円) | 個数 | 代金(円) |
|---|---|---|---|
| プリン | 80 | x | 80x |
| ケーキ | 250 | y | 250y |
| 合計 | 15 | 1710 |
このように表にまとめるだけで、「個数の合計が15個」「代金の合計が1710円」という関係性が一目で分かりますよね。
速さの問題なら数直線を書いたり、割合の問題なら面積図を書いたりするのも非常に有効です。
難しく考えず、自分が分かりやすいように情報を整理することが大切です。
単位に注意! 特に「速さ・時間・道のり」は要チェック
文章問題で意外と多いミスが「単位」に関するものです。
特に「速さ・時間・道のり」の問題では、時速を分速に直したり、kmをmに直したりする「単位換算」が必要になる場面がたくさんあります。
例:時速60kmで15分進んだ道のりは?
× 60 × 15 = 900km → 間違い!
○ 15分 = 15/60時間 = 1/4時間
60km/時 × 1/4時間 = 15km → 正解!
問題を解き始める前に、単位がそろっているか必ず確認するクセをつけましょう。
もし単位が違う場合は、どちらかの単位にそろえてから計算を始めるのが鉄則です。
【ステップ2】「=(イコール)」で結べる関係を見つける技術
情報を整理できたら、次はいよいよ式を立てるステップです。
方程式の文章問題は、「何かと何かが等しい(=)」という関係を見つけ出すゲームだと考えてみてください。
問題文の中の「〜は」「〜が」「合計で」を探す
式を立てる最大のヒントは、問題文の中に隠されています。
特に、以下の言葉に注目してみましょう。
- 「(AとBを)合わせて15個」 → A + B = 15
- 「代金の合計は1710円」 → (プリンの代金)+(ケーキの代金)= 1710
- 「AはBより3大きい」 → A = B + 3
- 「AとBは等しい」 → A = B
このように、「=」で結べる関係を見つけることができれば、式の半分は完成したようなものです。
ステップ1で作った図や表を見ながら、「=」になる関係を探してみてください。
「何をxとおくか」を決めるコツ
方程式を立てるとき、多くの人が悩むのが「何をxとおくか」です。
基本的には、問題文で「求めなさい」と聞かれているものをxとおくのが一番分かりやすい方法です。
例:「リンゴをいくつ買ったでしょう」
→ リンゴの個数をx個とする。
もし、求めるものが2つある場合(例:リンゴとみかんの個数)は、どちらか一方をxとおき、もう一方をxを使って表せないか考えてみましょう。
例:「リンゴとみかんを合わせて10個買った」
→ リンゴをx個とすると、みかんは (10 – x)個と表せる。
この「もう一方をxで表す」テクニックは非常によく使うので、ぜひマスターしてくださいね。
2つの式を作る連立方程式のポイント
中学2年生で習う連立方程式では、「=」の関係を2つ見つける必要があります。
これも難しく考える必要はありません。
ステップ1で作った表をもう一度見てみましょう。
| 種類 | 値段(円) | 個数 | 代金(円) |
|---|---|---|---|
| プリン | 80 | x | 80x |
| ケーキ | 250 | y | 250y |
| 合計 | 15 | 1710 |
この表から、
- 個数の関係: x + y = 15
- 代金の関係: 80x + 250y = 1710
という2つの式が立てられますよね。
このように、何に注目するか(この場合は「個数」と「代金」)で式を分けると、スッキリと2つの式を立てることができます。
【ステップ3】自信を持って答えを導き出す技術
正しい式さえ立てられれば、あとはゴールまであと一歩です。
最後のステップは、計算ミスなく、確実に正解にたどり着くための技術です。
落ち着いて計算を進める
立式ができたら、あとは計算問題と同じです。
焦らず、一つひとつ丁寧に計算を進めていきましょう。
分数の計算や符号のミスは、どんなに数学が得意な人でも起こり得ます。
「自分はミスをするかもしれない」という意識で、慎重に解くことが大切です。
答えが出たら必ず「検算」をする
計算が終わって答えが出たら、「やったー、終わり!」とすぐに次の問題に行きたくなる気持ちはよく分かります。
でも、ここでグッとこらえて「検算」をする習慣をつけましょう。
検算とは、出た答えが本当に正しいか確かめる作業のことです。
例えば、先ほどの問題で「プリンが8個、ケーキが7個」という答えが出たとします。
- 個数の確認: 8 + 7 = 15個。問題文と合っている!
- 代金の確認: (80円 × 8個) + (250円 × 7個) = 640 + 1750 = 2390円。あれ? 合計が1710円になるはずなのに…。
このように検算をすれば、計算ミスに自分で気づくことができます。
テストで「ケアレスミスで点を落とした…」という悔しい思いをしないためにも、検算は絶対にやるようにしてください。
文章問題の答えにふさわしいか最終チェック
最後に、出てきた答えが「常識的に考えておかしい数字ではないか」をチェックするのも有効です。
- 人の人数がマイナスになる (-5人)
- 物の個数が分数になる (リンゴが3/4個)
もしこんな答えが出たら、どこかで計算を間違えている可能性が非常に高いです。
「文章問題の答え」としてふさわしいかどうか、最後の最後に見直すクセをつけておくと、さらにミスを減らすことができますよ。
文章問題を得意にするための毎日のトレーニング法
魔法の3ステップ、どうだったかな?
このステップは、一度読んだだけではなかなか身につきません。
スポーツと同じで、毎日少しずつ練習を繰り返すことで、だんだんと自分のものになっていきます。
ここでは、文章問題を得意にするための効果的なトレーニング法を紹介します。
まずは短い問題から! 簡単な問題をたくさん解く
いきなり入試レベルの難しい問題に挑戦する必要はありません。
まずは、教科書の例題や、薄い問題集に載っているような、短くて基本的な問題をたくさん解きましょう。
簡単な問題を数多くこなすことで、「情報を整理する→式を立てる→計算する」という一連の流れがスムーズにできるようになります。
「これなら解ける!」という成功体験を積み重ねることが、苦手意識をなくす一番の薬です。
解き方を声に出して説明してみる
問題を解き終わったら、その解き方を誰かに説明するように声に出して言ってみるのがおすすめです。
「まず、求めたいリンゴの個数をxとおきます。次に、問題文の『合計で10個』という部分から、みかんの個数は10-xと表せます。そして、代金の合計が…」
このように声に出して説明することで、自分がどこを理解していて、どこが曖昧なのかがハッキリします。
頭の中が整理されて、解き方のプロセスが記憶に定着しやすくなる、とても効果的なトレーニングです。
分からなかった問題は「解き直しノート」で完璧に
間違えてしまった問題や、解説を読んでも分からなかった問題は、絶対にそのままにしないこと。
「解き直しノート」を作って、完璧に理解できるまで何度も挑戦しましょう。
ノートには、
- 問題を書き写す(コピーを貼ってもOK)
- 間違えた自分の解答を書く
- 正しい解き方と答えを書く
- なぜ間違えたのか、ポイントは何かを自分の言葉で書く
このノートは、君だけの「最強の参考書」になります。
テスト前に見直せば、自分の苦手なパターンを効率よく復習できますよ。
まとめ:文章問題は「慣れ」が一番の近道!
今回は、数学の文章問題がスラスラ解けるようになる「魔法の3ステップ」を紹介しました。
- ステップ1:情報を「見える化」する(線や図、表で整理)
- ステップ2:「=」で結べる関係を見つける(問題文からヒントを探し、式を立てる)
- ステップ3:自信を持って答えを導き出す(検算と最終チェックを忘れずに)
最初は難しく感じるかもしれませんが、この3ステップを意識して練習を繰り返せば、どんな文章問題を見ても「よし、まずは情報を整理しよう!」と、落ち着いて取り組めるようになります。
文章問題は、決して特別な才能が必要なわけではありません。
正しい解き方を知って、それに「慣れる」こと。これが一番の近道です。
この記事を読んで、「これなら自分にもできそう!」と思ってくれたら、僕はとても嬉しいです。
今日から早速、まずは1問、この3ステップを試してみてください。
その小さな一歩が、君の数学への自信を大きく育てるはずです。応援しています!